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2012年6月

2012年6月13日 (水)

ユキの版画・・サクラ色に

0413_2

ユキが逝ったのは桜の季節の終わりだった。ユキとのお花見も毎年の年中行事だった。
それならやっぱりサクラ色バージョンもやってみよう。
ピンク色は今まで試みたことがない。苦手な配色。
それでもサクラ色の中にユキを入れてみたい。
工房に行って、サクラ色のバックを試してみる。
シャルボネのソルフェリーノ・バイオレットを透明メディウムで少しのばして使ってみる。
2枚刷ってみたけれど、サクラ色が難しくてうまくいかない。
悪戦苦闘しているのを、師匠のOさんが見ていて、
僕がやってみようと助け舟をだしてくれた。

Whats_watching_sakura

色の入れ方は自己流だから、もっといい方法がきっとある。
師匠の手さばきを久しぶりに拝見できるいいチャンス。

インクののせ方、丁寧に色別にきちんとのせる。バックのピンク色。
ユキの色はシルバー。地面はペインズグレー。
はみ出さないよう、インクの拭き方も寒冷紗を小さく切って丁寧に、
部分的には雑誌の紙でインクを拭き取る。
そんなやり方もあったなぁと見ていて思い出す。

たまにはプロの技法を目の前でみられるのは、
自己流になりやすい手法の反省にもなる。
結果はともかくOさんの技を見られて本当に良かった。
ユキの輪郭が柔らかくできていて、バックから浮き出して見える。

0413

洗足池の裏庭の枝垂れ桜が満開だった。この道はユキとゆっくり歩いた道。
桜が散った公園にもう一度行ってみたかったね。リードをはずして歩かせたかったね。

サクラを眺めているユキの版画が出来上がった。

これでおしまい。

と、思ったけれど、後日もう一枚刷ってみた。

C

今度は本当におしまい。サクラ色の彼方へ行ってしまったユキ。

2012年6月 9日 (土)

ユキの版画 What’s watching?

Yukiwhats_2

4年前に刷ったユキの版画がありました。この色合いが良く出来て、気に入っていたのです。初めての個展では友人が買ってくれました。緑色の春バージョンでしたが。
茶系の秋バージョンは友人の木版画と交換し、ユキは人気ものでした。
版画を作っておいてよかった。版がしっかり残っていたので、ほかの色で刷ってみようと思い、版画工房でいろいろ試してみたのです。こういう時は版画の威力を感じます。

What_watcing_b_2
ユキとはよく洗足池公園に散歩に行きました。池の彼方に沈む太陽を、日が沈むまで見ていたものです。夕焼け空の美しさを、ユキと一緒にベンチに座って、いつまでも付き合ってくれました。
そんな光景を思い出しながら、赤い背景にしてみました。Photo

Yukiwhatswachig_2

ユキが元気になったらまた公園にいって緑のお山で充分走らせて、遊ぼうと楽しみにしていたのに。やっぱり新緑のお山バージョンも欲しい。

Photo_2

最後にやはり永遠のバージョンに、この色を選んでみました。
ブログを見てユキの死を知って、倉敷から友人Iさんがおくやみの電話を掛けてきました。やはり犬を飼っている立場から、こちらの気持ちを汲んだ優しい電話でした。追って美味しい魚の粕漬けを送ってくれて、買い物にも不自由しているのではと心配してくれました。
この版画でいいのなら、1枚送ってあげたい。

この色の場合、絵の名前は Where are you going?

Yuki2007218            2007/11/7@洗足池 池の鳥を見ています

 

2012年6月 7日 (木)

春の展覧会も最終コースへ

版画の作品を展覧会に出展することしのコースも今開催中の葵展が最終となって、しばらくお休みに入ります。
一陽会東京展4/25-30@都美術館、八雲展5/18-23@O美術館、葵展6/4-10@ギャラリーくぼた。

突然のユキの死で(4/29)、すっかりバランスが崩れてしまったけれど、気を張って、なんとか切り抜けられそうだ。それも昨年から沢山作品を作っていたおかげで、質を落とすことなく、どれにも出品できて、しかも評判も悪くなくほっとしている。
どの展覧会も男性が多いグループで、昨今、女子力が旺盛な世の中にしては、珍しいのかもしれない。けれど、このバランスが私には自然で居心地は良い。

A8_2

1年ぶりの葵展の会場は都営浅草線の宝町駅下車。昨年は地上へのアクセスにエレベータが設置されて便利になって作品搬入は楽になったのでほっとしたのだけれど、今年は帰宅時、羽田空港方面のエレベーターも完成していて搬出時には安心して利用できる。月日の流れはここでは進化していた。

葵展のメンバーは、建築会社のOB&OGなので、なかにはプロ並みの優秀な人たちもいて、彼らから私の作品Blue memory シリーズはおおむね好評のようだった。たしかに一陽展やルーマニアのコンペにも入選したものだから、自分でもうまくできた石ころシリーズ。このシリーズが好評なので、まだ追求できる力をもらったようなもの。
展覧会に出すということは、そういう他人の眼によって力づけられ、
ふたたび創作するエネルギーを絶やさないことなのだと思う。

0604展覧会には懐かしい人、好きな人、優しい人たちとの出会いがあり、話し合いがあり、
何だかとってもいい人生を送ってきたような気持ちになって、この春の饗宴も終了。

次のシーズンに向かって、また石ころとの過酷な日々が始まる。

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