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2011年12月 8日 (木)

額装する意味

版画作品が出来たら、額装をする。展覧会用とか、家の装飾用に。

版画の場合は自然木の角型が似合うので、大抵はそんなデザインのを見つけるのが

楽しいけれど、大きな会場の展覧会では妙に大人しくて、イマイチ貫禄がない時がある。

絵本作家のいせひでこさんのエッセイ「七つめの絵の具」を読んでいたら、

これまであちこちで開催された絵本「ルリュールおじさん」の原画展の額装が絵の感情や

色相によって違っていること、原画56点が8種類ものことなる棹であること、それもほとん

どの人に気づかれないほど、絵に合った額をつくる額職人による作なのだと書いてあっ

た。額が絵より目立ったら、それは失敗なのだ、と。そのせめぎあいのぎりぎりのところ

で、彼女の絵を押し出し続けてくれる額職人のMさんも07年のパリでの「にいさん」の

原画展の素晴らしい額を最後に逝ってしまわれたそうである。

Photo_2                 ルリゥールおじさん p48。49

一度その額を見てみたいものである。

それほど原画の個性と作品世界を最大限に引き出してくれる額。

それをつくる額職人の存在。

確かにもう少し額が良ければ、もっと絵がよく見えるのにと思うことがある。

惜しいと思うときがある。

時々作ってもらう小林額縁製作所の額縁は、版画作品の特徴をつかんで、

一段と引き締まってよく見えたりする。

もし今度個展をするときがあれば、私の絵の個性を最大限に引き出してくれる額職人さん

にお願いしなければと思う。少しでもよく見えるように。

そこそこの額で間に合わせようと思わないようにしたいものである。

ある画家の個展を見に行ったとき、小さな作品でも額が絵とぴったり合っていてすごく

良かったので、思わず作家に「額がいいですね」と声をかけてしまったことがある。

作家の自作だった。「額が褒められたのは初めてです」とおっしゃって、本当は絵そのもの

をお買い上げして欲しかったような顔が印象に残った。                                  

Photo                      いせひでこ作の絵本

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