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2011年3月

2011年3月25日 (金)

歩き続ける

本当は版画工房がはじまって、腐蝕済みの作品を刷りに行く予定にしていたが、やはり中止

となって、今週はすっかり予定が狂ってしまった。なんといっても工房頼みの制作スタンスだ

から思うままにはいかない。

あとはあるとしたら4月の2週目だから、なんだか間に合わない気がする。

予定していた展覧会用の出品には。

それは未曾有の大震災と原発の事故の所為なのだけれど、

私だけではない、全ての予定が狂ったのは。

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3・11何処にいたかで、その後の生き方が変わっていくのがよくわかる。

何事もなかったように、版画制作に打ち込んでいる人も居る。

アーティストとして生きるなら当然の事。

あの地震の揺れに会わなくても、見えない事象が確実に迫ってきて、いつのまにか取り巻

かれているのに、気づいたとしても。

それは放射能が降りかかった野菜だったり、水だったり、光をうばう停電だったり。

4時間歩き続けて家路に向っている時の町は、煌々と電気は点いていて、建物も何一つ

壊れていない。居酒屋には飲み食いする人があふれ、ただ電車が動かないことと、ケイタ

イが繋がらないことが違うだけ。家族との連絡が途絶えたこと。

黙々と歩き続ける人の列が道路幅いっぱい続いていて、車も道路を埋め尽くすように

繋がっているけれど、少ししか動いていかない。人の歩みより少なく。

怒鳴る人も、泣き叫ぶ人もいない。ただ歩いている人だけ。

歩ける道があるだけ良かったのだろう。亀裂もなく、噴出しもなく。

歩き続ければ家まで帰れることだけ分っていたから。

2週間経って、私の中で何かが変わっていくのが分る。

私なりに被災したのだ。歩き続けて内臓のすべてが活動開始。

お腹が空いてたまらない。

2011年3月17日 (木)

M9.0 その時****CWAJ搬入日

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3月11日,CWAJ版画展の搬入の日。搬入場所は港区の愛宕にある超高層マンション

の38階の部屋。すごくきれいなマンションだから、直接搬入の方が楽しいよ。なんていう

人がいるものだから宅急便を選ばずに持ち込んだのでした。久しぶりの外出。

荷物があるので、ハンドバッグの中身も軽くして、歩きやすいブーツを履いて、風呂敷に

包んで運びました。それが後になって幸運だったのでした。

愛宕までは都営地下鉄三田線の御成門まで家からは1時間足らず。

慈恵医大病院のすぐそばにあるマンション。

エレベーターに乗って38階まで行き、玄関に入り、親切な主催者の方に迎えられ、

提出が終わってきれいなリビングルームに案内され、コーヒーを入れて下さるのを

待っている間、壁の版画作品を見回していました。

毎年入選した作家達の版画がさすがにうまく10点近く飾ってありました。

と、その時、揺れ始めたのです。

大きな揺れが長く繰り返され、壁がみしみしいっています。超高層マンションは本当に

設計どうりに揺れるものだとある意味感心していました。

外の風景は何事もないように静かに見えました。が、しばらくしてお台場方面に煙が上が

っているのを発見した時は、これはかなり大きな地震だぞ。震源地はどこだ。TVをすぐつ

けて下さったので、情報が逐一入れられて、覚悟は決まりました。

これがわずかな時間差でエレベーターに取り残されたり、途中の道路だったら、

何がどこで起きているのか分らずにどこかの駅で寒さに震えながらひとり電車が動くのを

待っていたはずです。

地震直後JR、東日本、東京メトロ、都営地下鉄すべて止まりましたから。

2時間近くエレベーターも停止し、非常階段もだめ、動くのをまって、搬入に来ていた版画

家たちと、長い徒歩帰宅を決心したのでした。

靴と風呂敷(途中寒くなったので真知子巻きに)が万全だったので、4時間の徒歩に耐え、

無事帰宅出来たのでした。

これで落選しても、地震つながりで良いお仲間ができたのはラッキーと思いましょう。

高層マンションで3時間近く缶詰になっている時も、

”地震お仲間になったわねぇ”CWAJの幹部の方と眼を見合わせてしまいました。0311

2011年3月 5日 (土)

横須賀美術館へ行く

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横須賀在住の版画家、藤田修の横須賀美術館での第4期所蔵品展《深遠なるモノロー

グ》を観に行ってきました。2010/11/20から開催していて暖かくなったら観にいくつもりでし

た。横須賀美術館は海のそばにあるので、絶対天気に恵まれたほうが楽しめますから。

ところが1月は寒すぎたし、2月は天候が不順で曇っていたし、3月に入ったら更に寒

の戻りで冷え冷えの日ばかり。

そうこうしている内に前から見てみたかった、お目当ての作品が6日で展示替えとなると作

家のブログに書いてありましたhttp://fujitart.exblog.jp/

青空さえあればいい。幸い4日は冬並みの気温でしたが晴れました。

この美術館を訪問するのは、今回で3回目、最初は建築を見るのが目的でした。山本理

顕設計の美しい美術館。満足しました。そのとき所蔵展のなかの藤田修の作品に始めて

出会ったのでした。吹き抜けのスペースに白黒のフォトエッチングの作品を。

それを見たときの記憶は、鮮烈に残っています。ネットのHPでフォトエッチングの手法を

くわしく公開していて、藤田修という作家の存在は知っていました。

当時、私は銅版画を始めて間がなかったので、銅版画というものはどんなものかと,しきり

にネットサーフィンをしていたのです。

2回目は2008年の所蔵展です。冬でしたから海は荒れていて、その日は曇っていた記

憶があります。

3回目が3月4日。それまでにはいくつかの個展で彼の作品は見て来ました。

小さな画廊で見るよりやはり、この場で見られるのを楽しみにして来ました。だから気にな

っていた”calling”を見逃すわけにはいきません

美術館の展示室、しかも真っ白な部屋。小さな画廊でみるよりも、全ての作品が美しく見

えます。空気感がちがうのです。お目当ての”calling” 窓から射す光がレースごしにやわ

らかく動いているように感じました。写真で観るのとではやはり違います。

美術館のポストカードになっている”良い子”とのこと。もちろんお持ち帰りして来ました。

Fujita_osamu

カタログとcallingの絵はがきです。

それにしても、こんな素晴らしい美術館なのに、展覧会を観に来る人はいないのかなぁ。

まさに独り占め状態でした。私にとってはそれはラッキーでしたが、もっとみんなに

観て欲しいでしょうに。4月3日までです。

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2011年3月 2日 (水)

銅板が届いた

0302京都に安い銅板を売っているところがあるという話を聞いてから、いろいろ調べて

いたら角井銅商店http://www42.tok2.com/home/kakui/ という店が見つかった。

関西の銅版画家のご用達の店らしい。早速見積りを依頼して、返事がすぐあり、

入金後発送するというメールがあった。そして今朝、京都知恩院前郵便局からゆ

うパックが届き、注文した銅板を受け取った。

知恩院なんてなんか優雅な気持ちになった。無駄のないきちっとした梱包で、

この包装の仕方を見て、お店の品格が分ったりする。

同時に見積りを頼んだ大阪の店からは、メールを受け取ったと言う返事はあった

が見積もりはまだ届かない。ネットの書式は分りやすくてとても良かったのに・・・・・

迅速が一番ありがたい。

角井銅商店は私が今まで利用したどの店より価格は安いような気がする。

無くなったらまたお願いしよう。これで材料は当分不足しない。

4月に開講するまでに、どんどん作ってみる気になってきた。

寒いので腐蝕時間が3倍位かかるけれど。

2011年3月 1日 (火)

自立をしなくては

生涯学習講座にもう10年も通って、銅版画を習っている。居心地がいいのと、自分の興味

にピッタリはまったのか、まだ続いている。だけれど気がついたら、指導者の言いなり、

あてがいぶちの材料で大抵満足していて、少し多目に材料が必要な時、何を、どこで買え

ばいいのか分らなかった。

今までは講座の時に残っているのを分けて貰っていたりしてつなげていた。

受講生は高齢者が多く、教室から渡される分量で大抵間に合っているようなのだ。

銅板の大きさも適当に切ってもらって、自分で銅を切るなんてもってのほか。すべて若い

助手さんにお願いすればやってもらえる。事故があったら大変だからか。

数年前に芸大の夏季公開講座に通った時、全てそこで学んでいる現役の学生と同じスタン

スで指導され、初日には銅板の切断機の使い方を教わり、自分で出来るようになった。

版画用紙は何を使用するか、もっと欲しくなった時は大抵、神保町の文房堂へ行き

手に入れていた。そこで版画紙にも数種あり紙の色も違うのを知った。それぞれの品番もある。

講座ではいずみとハーネミューレが支給される。アルシュという紙があり、どんな刷り心地か

工房の若い相談員に訊ねると”そんな高い紙は使ったことないから、わからない”という。

若い版画家は貧乏なのだ。

ここ数年制作する作品の数がふえてきて、講座のあてがいぶちでは不足する。

4月からは講座には出ず、自由工房だけで制作して行こうと思っているから、自分で材料の

調達をしなければいけなくなった。

それなら何とか安く手に入れる手段はないかと、すこし調べてみた。

紙やインクは大方分った。後は銅板を何とかしなくては。定番の小さな版なら文房堂にも

あるし、造ハウ.comというネットショップでも扱っている。

もう少し大きな板をどこで調達すればいいのかな。

一日かかってネット検索し、西の方に2件良さそうな銅の店が見つかった。

同じ大きさを指定して見積依頼してみた。今は返事待ち状態。

何でも自分でやってみると、いろいろ発見があっておもしろい。

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